Vol.10  明宝SOGO CAFE

建築会社の倉庫を生かしたカフェをオープン

引渡者
株式会社相互
中島藤枝さん
引受者
株式会社ジェック経営コンサルタント
代表取締役 山瀬孝さん
中島藤枝さんと山瀬孝さんの画像

明宝SOGO CAFE

所在地
〒501-4306岐阜県郡上市明宝畑佐685-2
(株)相互 倉庫2階
TEL
0575-87-2038
設立
2021年
事業内容
カフェ経営

郡上市明宝の魅力を発信するカフェ。有機栽培豆のコーヒー、郡上市明宝小川で採れた米「日出雲のめぐみ」とふわふわ生玉子でいただく「玉子かけごはん」、「鶏ちゃん定食」が人気です。2階にあるカフェの窓からは、明宝の長閑な風景が見渡せます。カフェの隣には、ワークショップなどが開催できるレンタルスペースもあり、多様な可能性を秘めた空間です。

事業引渡への背景

地元で70年続く株式会社相互は、地域の中学校など公共施設を含めた建築を請負う会社でした。後継者がなかったことで事業承継を考え、郡上市商工会事業承継支援センター設立時に登録。登録事業者1号となりました。しかし、広大な敷地等、資産価値の大きさが理由で引受手が見つからず、登録して6年経った頃、中島藤枝さんは廃業を考え始めました。 そんな中島さんに声をかけたのが、株式会社ジェック経営コンサルタントの代表・山瀬孝さんでした。郡上市商工会事業承継支援センター事務局の仕事を請負う山瀬さんは、相互が所有する倉庫2階からの眺めに感動します。そこで貸倉庫や小水力発電所、バイオマス発電所の運営などさまざまな案の中でも、倉庫を活用したカフェを起業し、明宝をPRする拠点にしようと提案。代表を山瀬さん、専務取締役を中島さんが担う共同経営という形での継承が決まりました。 

明宝の魅力を発信し、地域の発展に寄与するカフェを目指す

新事業を始めるにあたり、当初は不安を感じていた中島さんでしたが「明宝の発展のため、地域の魅力をPRするカフェを作りたい」という山瀬さんの熱い言葉で心が動きました。明宝生まれ、明宝育ちの中島さんは「明宝のためになるならやってみようと思いました」と話します。明宝SOGO CAFEのメニューは、心がこもったお袋の味です。明宝にこだわったごはん、みそ汁、鶏ちゃん等、心安らぐ味を景色とともに楽しめます。

引渡者のコメント
利益を求めず、地域の役に立てれば良いと思いカフェを始めました。地域の高齢者には、モーニングやランチで、定期的にご利用いただいています。「話をして、楽しんで帰る場所」「遊ばせてもらえる場所」と言っていただき、観光客、地域の憩いの場として愛され幸せです。
引受者のコメント
ホームページなどで明宝SOGO CAFEの魅力を発信。最近では、オートバイやポルシェなどの愛好家達にも立ち寄っていただいています。隣接したレンタルスペースは、個展、セミナーなど活用法はさまざま。田畑や浅瀬の川で、子どもたちと遊ぶイベントも発信予定です。
玉子かけごはんの画像
明宝小川のブランド米「日出雲のめぐみ」の玉子かけごはん
レンタルスペースとカフェ座席の画像
上)可能性広がるレンタルスペース
下)カフェは73席を備え大人数でもOK
郡上市商工会 経営指導員
山田敬太さんより
70年余りの歴史を刻む相互の存続を考えていた時、救世主のように名乗りをあげたのが、富山県に本社を置くジェック経営コンサルタントでした。同社には、長年、郡上市の課題を共有していただき、郡上市において、会社をつないでいくことの大切さを誰よりも理解いただいての決断だったと考えます。承継後は、空き倉庫を利用しての「カフェ」オープンという、新たな業種への挑戦など、その決断力にも感動しています。

TSUNAGUJO 郡上の事業継承の実績(事例)